旧車を生かし続ける! キオのブログ

はじめまして 旧車大好き今年50代の会社員です。 1970年代〜1990年代くらいまでの 旧車に関連した記事を発信していきますので、 ご興味のある方は ご覧いただければ幸いです。

旧車 幻の名車!! 日産フェアレディー432R!!

超希少車両

1960年代に始まった日本のモータリゼーション
の勢いは凄まじく、レースシーンのフィードバックも
頻繁に行われていました。

戦後GHQの施策により飛行機会社が解体され、
飛行機の技術の平和利用を目的に、エンジニアが
自動車会社を立ち上げ飛行機の技術をクルマの
エンジンなどに生かす会社が複数社設立されました。

中島飛行機から富士重工業プリンス自動車
設立され、プリンス自動車は後に国策により
日産と合併することになりました。
プリンス自動車のエンジニアは大変優秀
な方が多く在籍し、名機と呼ばれるエンジンや
クルマを多く輩出しました。

その代表的なものがプリンスグロリアで、
搭載されていたエンジンはプリンスG7と
呼ばれる直列6気筒のエンジンでした。
このエンジンは現在のRBエンジンの原型に
なるエンジンで、そういう意味では約60年
の長きに渡り日産の6気筒エンジンを支えた
元になるエンジンとも言えます。

G7は6気筒エンジンでしたが、レーシング
シーンで活躍できる車両を開発するために
基本構造から見直してGR8という6気筒
DOHCエンジンに再設計され、R380
というレーシングカーにプロトタイプとして
搭載されました。

このエンジンはG7を基本にしていますが、
開発する中で作り変えと同じくらい
チューンナップを施したため、ほぼ
同じところがないくらい別物のエンジンと
して存在しました。

このエンジンをディチューンという形で
再度開発しました。
それはパワーを調整し車体と適合する
ことができるようにしたのです。

そうして作られたエンジンこそ
プリンス名機S20エンジンです。


1968年当初のスペックで出力が160psと
当初20ps程度の市販車の出力に対して
約8倍という数値を出せるほどの高出力
を実現させていたんです。

このエンジンを搭載した車は数種類あります
が、現存するのがわずか10台前後であろう
と言われているS30フェアレディーZの派生
モデルで432Rと言われるモデルについて
本日はお話したいと思います。

432Rは4バルブ、3キャブ、2カムという意味です。
通常のクルマの鉄板は0.8mmを使用しますが、
この車種は0.2mm薄い0.6mmの鉄板で製作
された車で、窓ガラスはアクリルウィンドウ
ボンネットはFRPと軽量に特化しており、
通常のS30よりも100kg程度
の軽量に成功したモデルでした。

通常のS30が975kgだったので、
875kgに160psのエンジンって
当時としてはモンスターですよ。。

今の軽自動車が800kgで64ps
ということを考えると
とてつもないスペックですよね。。


ただレースシーンで走るためだけに
作られたクルマなので、エアコンはもちろん
ほかの装備は一切なく、車検すら通せない
車両だったようです。
車検が取れないということは公道を走れない
ということです。
そのためか、
当時数十台売れ残りが出たとのことです。

幻のクルマですね。

実はこの432Rはレースシーンでの活躍は
あまり目覚ましいものではありませんでした。
そのため240Zの方が排気量も大きく
扱いやすくレースシーンでも活躍した
という少し皮肉な側面もあったようです。

いま売っているものはかろうじて
432だけでRは皆無だと思います。

https://www.carsensor.net/usedcar/detail/VU2054967328/index.html?TRCD=200002

応談ですが。。

数千万円だと思います。。

どうですか?

もはや言わずもがなですが、
432Rはなかなか知っている方も
少ないのではないでしょうか?

本日は幻の名車
日産フェアレディー432Rの
お話でした。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございます!